自炊日記

2000年4月30日〜5月6日


東鳴子温泉 高友旅館



・5月4日(木) たぶん曇り
 うー、頭が痛い、気持ち悪い。夕べから何度トイレに行ったか。額には大量に持ってきた冷えピタを貼りっぱなし。でも呑んだ量から考えると症状は軽い。去年の宿酔いと偏頭痛、神経痛が一緒になったすさまじい症状から考えると軽いもの。
 うつらうつらしているところへフロントから電話で起こされる。
「お客さんの中に○○○さんはいらっしゃいますか?」
なにせ普段はハンドルの****さんとか女王様4号とか呼んでいるので2日酔いの頭にはすぐに理解できず一瞬の沈黙。はっと気づき「はい」と答えると、おじさまが玄関に来ているとのこと。さぞ宿の人は不審に思っただろう。
 隣の部屋に女王様4号を呼びにいくが、何度ノックしても返事無し。仕方なくドアを開けると女王様4号の姿がない。とりあえず伝言し、また寝る。どうやら差し入れを持ってきてくれたらしい。
 1時間ぐらいまたうとうととするが、今度は本当に眠れなくなる。仕方なく起き出し梅昆布茶を飲む。一昨日喫茶店で飲んだとき2日酔いに聞きそうだと思い、買い出しのついでに買って置いたのだがズバリ的中。かなり気分が良くなった。頭痛もいつのまにかおさまっている。

 12時近くなってようやく女王様組が全員起きて部屋にやってくる。今日は朝ご飯を作らなくて良いので楽だ。
 差し入れはちらし寿司とえび天(あれ?エビフライだったかな)ともう一品(忘れた)。ちょっと見た目には足り無そうだったのだが、意外に全員満腹。そう言えば、今日も女王様1号は涼しい顔をしているが昨日も相当呑んだはず。

 今日はご隠居が帰る日だ。食事が終わるとご隠居は帰り支度をはじめた。
 炊飯器を見ると昨日のご飯がまだかなり残っていた。ちょうど小腹が空いてきたので豚しそごはんを作ろうとすると、もう立ち上がって帰るばかりだったご隠居がまた座ってお茶を飲み始めた。
「あれ?帰るんじゃなかったのか?」
「これから食い物が出てくるのに帰るわけなかろう。」
 うーむ、ごもっとも。
 豚しそごはんはとてもさっぱりしていて、酒を呑んでいるときの中休みにも最適な料理だ。

 ご隠居を見送り、風呂に入って帰ってくるとなんだかまた腹が減ってきた。うーむ、今日は宿酔いじゃ無かったのか?
 まだだいぶごはんが残っているので蕪の葉チャーハンを作る。女王様たちはなかなか風呂から帰ってこないので、じいやと食べはじめていると程なく帰ってきた。これも結構好評。

 今夜の夕食は、レンコンの磯辺揚げかぶら蒸しとかなり手間がかかる料理なので、食べたばかりだが下ごしらえをはじめる。特にレンコンはアク抜きが必要だ。
 30分ぐらい酢水に浸してアクを抜いたレンコンで料理をはじめるが、あまりにも手間がかかるのを見かねて女王様たちが手伝ってくれる。その間に僕はかぶら蒸しの下ごしらえ。蕪の皮をむき始めると、これがまた数があるので大変。こちらも女王様1号に手伝ってもらう。
 ここではたと気付いた。この宿にはスプーンが無いのだ。カブの中をくり抜くのはカレースプーンがちょうど良いのだが。荷物をあさるとプラスチックのスプーンが見つかった。ちょっと無理かなと思ったが、やってみると意外に具合が良い。ちょうどよい大きさにくり抜くことが出来た。
 やっとの思いで大量の磯辺揚げを揚げ終わり、夕食に。なんだか今日は一日中食べている気がする。
 今日は新たに八重垣・箙をあける。これは女王様3号のお気に入りだ。だが、今日の料理はかなりあっさりしているため、ちょっとあわないようだ。どうも人気が白菊に集中している。まずい、これが無くなると明日は濃い酒しか残らない。
 磯辺揚げとかぶら蒸しだけではどうも満腹しないのか、女王様3号のご指示ではるさめを料理することになった。女王様の説明では今一どんな料理だかイメージできなかったが、適当に作ったらなんとかお許しをいただいた。

 さすがに満腹になり、酒もあまり進まなくなった。
 今日もやや早いが寝ることにする。


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