台湾日記・2日目

2001年3月14日〜3月16日



・3月15日(木)
 どこかで目覚ましの音。もう朝?
 時計を見るとまだ5時半。今日の出発は8:40なので7:30ごろまでは充分寝られる。とりあえずまたひと眠り。
 ...と、また目覚まし。6:00。おいおい。
 そして更に目覚まし。6:30。おーい、なんでこのホテルはあちこちの部屋の目覚ましがこんなに大きく聞こえるんだっ!
 7:00にまたまた目覚ましがなったところでついにあきらめて起きることにする。
 ベッドから立ち上がったとたん...むかっ。まずい。昨日の酒が残っているのか。そうだよなぁ、あれだけ呑んだ後また部屋で呑んだんだから。とりあえず軽くシャワーを浴び一休み。その後もひっきりなしに目覚ましの音が響く。
 メールのチェックなどをし、8時ぐらいに朝食に行く。ロビーの一角にあるレストランでバイキングだ。ほとんど食欲がないのでお粥を探す。アジアのホテルはたいてい朝食にお粥が用意されているので助かる。他にもおいしそうなものはたくさん並んでいるのだが今日はだめだ。おとなしくお粥と紅茶だけで済ませる。

 今日は会社までタクシーで向かう。ホテルから15分ぐらいなのですぐだ。
 3時間ほどミーティングをし、昼食はお弁当。中華風の幕の内で、夕べの食事よりはだいぶこってりしている。ちょっと二日酔い気味の胃袋にはつらい。しかしおいしいので全部食べてしまう。付いてきたスープは黄色い唐辛子のようなものがたくさん浮かんでいる。ちょっとピリッとするのだが唐辛子のような辛さではない。シシトウのようなものかと思って聞いてみるとこれは花だという。なんの花か聞いたがどうも日本語が思い当たらないらしい。こんな花は見たことがないので日本には無いのかもしれない。スープはけっこう味が濃いがおいしいので全部飲んでしまう。高血圧なので普段はラーメンのスープなどもけして全部は飲まないのだが。

 今日の夕食は6:30に小籠包(しょうろんぽう)で有名な鼎泰豊(ディン・タイ・フォン)を予約してあるので絶対に遅れてはならないと言う。少しでも遅れるとキャンセルされてしまうそうだ。そんなにすごいのか?
 しかし、なかなか仕事は終わらない。6:00になって、ようやく片が付き、大慌てで店に向かう。
 ところが市内は大渋滞。なかなか車が進まない。やっと店にたどり着いたのは6:35。先行していたもう一台がなんとか滑り込んだようでキャンセルされずにすんだ。
 大きな店を想像していたのだが、店の間口はとても狭く、4〜5mしかない。そして歩道にはものすごい人。あちこちから日本語が聞こえてくる。入り口の横には電光掲示板があり、「48」と出ている。これは待っている人の数なのか?それとも待ち時間なのだろうか。待ち時間にしては数字が細かいのでおそらく人数なのだろう。なるほど、これでは遅れると予約をキャンセルされてしまうわけだ。
 店の外で注文書を書き、中に入っていくと通路の両脇で数え切れないほどの職人さんが小籠包を作っている。職人さんをかき分けるようにして奥の階段へ。途中、小籠包の入った蒸籠(せいろ)を掲げた何人もの店の人たちとすれ違う。
 やっと着席し、ビールと牛のスープを頼むと間髪を入れずにスープが届く。そして口を付けるか付けないかのうちにこんどは小籠包の蒸籠が。胃の調子があまり良くないのにも関わらず昼食をたっぷりと食べてしまったため、あまり食欲がないのだが、あまりにもおいしそうな小籠包の香りに思わず唾を飲み込む。
 最初に届いたのは蟹の小籠包と豚肉の小籠包。どちらも今までに味わったことのない強烈な旨味がある。特に豚の小籠包は中からあふれ出るゼラチンのスープが絶品。
 あまり広くないテーブルなのだが、食べ終わらないうちに次々と新しい小籠包が届く。まるでわんこ蕎麦のようだ。みんなで必死になって食べる。どれもこれもおいしいせいで食欲が無いはずが、がんがん食べてしまう。ブロッコリーをつぶしたような野菜の入った小籠包がこれまたうまい。聞いても何の野菜だか分からない。持ってきたときにチンジャオと聞こえたような気がしたがピーマンとは思えないので聞き違いだったのだろう。
 もうノドまで小籠包が詰まったような気がした頃、ようやく帰ろうということになった。立ち上がっただけでむかつく。いかん。食べ過ぎた。時計を見るとまだ入って40分ぐらい。ものすごい勢いで食べたことになる。

 店を出た一行はカラオケに行くという。台湾ではカラオケハウスがはやっているそうで、予約しないとなかなか入れないそうだ。ほんとかいなと思っていたのだが、たどり着いたカラオケハウスの建物を見てびっくり。10階建てぐらいあるだろうか。車を出ると黒服のドアボーイがお出迎え。やたら広い吹き抜けのロビーが僕たちを迎える。なんだこれは?まるでディスコじゃないか。こんなカラオケハウス日本にはないだろう。
 部屋はそれほど広くないものの、中にトイレが付いている。おまけに2台のパソコンが。リモコン以外にパソコンからでも曲が入れられるという。もう一台の方ではゲームやインターネットも出来るようだ。とは言え、中国語なのでさっぱりわからない。
 日本人客が多い上、台湾でも日本語の歌がはやっているだけあって日本語の歌もたくさんある。しかし、もともと僕はカラオケのレパートリーが極端に少ない上、微妙にジャンルがはずれているため歌える曲がほとんどない。歌えるのは「神田川」と「赤ちょうちん」ぐらい。いくら何でもしょっぱなからこれではまずい。やむを得ず、歌ったことはないもののなんとかなりそうな「襟裳岬」を選ぶ。
 何かほかに歌える歌はないかと虱潰しに探していると妙なものを発見。
「ダンツンダ・オールナイト」
海外ではけっこういいかげんな日本語が多いがこれはすごい。みんなで大笑い。だれかこの歌詞で歌ってくれ〜。
 更に今度は部長が妙な曲名を発見。「勝利の日まご」。
 極めつけはこれ。
「ラブ・マシーソ」(モーニリゲ娘)
もうこれには声も出ず、窒息しそうになってしまった。

 そうこうしているうちにお開き。タクシーでホテルに帰る。
 部屋についてもまだ胃がむかむかする。くそー、やっぱり食べすぎだ。


3日目へ続く...



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