星日記

1999年8月12日〜8月15日

福島県 浄土平


・8月13日(金)
 うとうと、としたとたん、小舎の管理人、遠藤さんに起こされる。朝食だ。
 みんなさすがに言葉が少ない。
 ここの食事は朝から品数が多い。いつもならあれだけ呑めば二日酔い確実だがどうやら大丈夫のようだ。と、いうよりまだ酔っぱらっているのか?
 あいかわらず殿は何杯もみそ汁をお代わりしている。

 食事のあとはまた睡眠。今日は福島駅まで女王様6号を迎えに行かなければならないので昼前には起きなくては。
 11時過ぎに目を覚ますと「じいや」がいない。どうやら迎えに行くために車の中を片づけているようだ。僕の車も片づけなくては。
 僕の車の方は全員の星見グッズが放り込まれている。なんとか3人ぐらい乗れるようにしなくては。

 何とか片づけも終わり、みんなを引き連れて小舎から1Kmほど先の浄土平レストハウスへ。ここで昼食だ。
 この県営レストハウスは良くある観光地のドライブインとは気合いの入り方が違う。食事もおいしいし、土産もむちゃくちゃに豊富だ。今回は初めてのメンバーが多く、土産物屋を見せてしまったら出発できなくなること必至なので、まっすぐにレストランへむかう。

 どうも女王様6号の到着時刻を誰も知らないようだ。ひどい!。たぶん2時ぐらいの新幹線に違いないと言うことで、12時半過ぎぐらいに出発する。今日も昨日と同じく猛烈にガスっているので少し余裕を見なければならない。
 もう一台の車を運転するじいやは山道にあまり慣れていないので、僕の車がとにかく先に行ってお迎えをすると言うことになった。
 山道はほとんど何も見えないが、逆にそのせいか登ってくる車がほとんどないのでガリガリ走ってしまう。思ったほどペースダウンせず、1時間かからずに福島駅に着いた。

 当然まだ女王様6号は到着していないので、とりあえず駅ビルの酒屋へ。なにせ昨日でほとんど一升瓶が2本空いてしまったのだ。
 ここは品数は豊富なのだが、どうもピンとくる酒が置いていない。例年なら米鶴の「F1」あたりを買うのだが、今日は品切れのようだ。
 しばらく悩んだが、とりあえずそこそこの評判の「蔵粋(くらしっく)特別本醸造」と「宮* 金寿」を買う。「蔵粋」はモーツアルトを酒に聴かせながら仕込んだことで有名。味がまろやかになるんだそうだ。ホントか?。「宮*」は金賞受賞蔵だそうだ。まぁ、そう言うのはあまりあてにならないんだよなぁ。
 10分ぐらいして、じいや組も到着。

 予想どおり2時ちょっと前に女王様6号到着。挨拶もそこそこに出発。温泉に向かうのだ。
 温泉は例年のごとく、高湯温泉・吾妻屋へ。ここの若女将はとにかく感じがいい。おまけに入浴料は300円。安い!
 しまった、人数が多いのを忘れていた。ここの風呂はとても気持ちがいいのだが、狭いのが玉に瑕。内湯は洗い場が二人分しかないので完全に待ち状態。いつも空いているのに今日に限って他のお客さんもいる。露天組と内湯組に別れるんだった。女性陣はさらに一人多いのでたいへんだろう。
 洗い場の順番待ちを終え、露天風呂へ。隣の家族風呂ではどうもアベックが入っているようだ。...むかつく。
 雨もぽつぽつ降ってはいたが、我慢できないほどではない。しばしゆったりと湯に浸かる。内湯よりはややぬるめで長湯ができる。
 露天風呂は宿に近い方から順に女湯、男湯、家族風呂とならんでいる。女湯と男湯のしきりは奥の方に行くと低くなっていて立ち上がると見えてしまう。去年はおばさんたちにのぞかれてしまった。
 しばらく待っても女王様たちが露天に入ってくる気配が無いのであきらめて(おひおひ、何を期待していたんだ?)風呂から上がり、ロビーへ戻る。なんとすでに女王様方はあがっていた。露天風呂へ行くためのサンダルが残っていなかったそうだ。なるほど。

 小舎までの帰り道、土産を物色しに再びレストハウスへ。ここに置いてある「やない製麺」のよもぎ麺は抜群にうまい!早めに確保しないと安心できないのだ。
 不安的中!なんと4個しかない。今回初参加のメンバーも5月の湯治で食べているのでみんなおいしさを知っている。あやうく暴動になる寸前、取り寄せてもらえるということで一同落ち着く。
 土産にする分はとにかく宅配便で送ってもらうことにするが、とにかく大量なので伝票を書くだけでも大混雑。店の人には他の種類の麺もおいしいよと勧められるが、全員一斉に「いやっ!」。さぞ店の人はびびったことだろう。

 小舎に戻ってだらだらするとすぐに夕食。女王様3号が昨日買ってきた「鬼*」という酒を開けてみる。女王様3号と僕の眉間にしわが寄る。日本酒度+15の超辛口と言うことだがこれは....トリハロメタン入りの水道水といった感じか。
 天気予報を見ると、熱帯低気圧がで〜んと横たわっている。外は昨日と同じようにザンザン雨が。なぜか小舎に飾ってある天気予報付きの時計は曇→晴れになっているが、これがあてにならないのは昨年で実証済み。
 まぁ、だめだろうと思いつつも昨日と同じように車で宴会だぁ!と言うことでみんな出発の準備、殿だけ軽装のままなので「どうしたんだ」と聞くと、暑いからレストハウスの駐車場へ移動する時に取りに行くとのこと。おいおいまたみんなを待たせる気かぁ?脇を見ると女王様1号と3号がキレかかっている。

 小舎の駐車場へ行くと、すでに雨が上がっている。昨日と同じ感じなのでレストハウスの方へ行ってしまおうと言うことになった。あわてて殿、装備を取りに小舎へ。が、待てども待てども戻ってこない。女王様方、キレる。

 昨日よりやや気温が低いが例年ほどではない。まだ20度ぐらいはあるだろう。雨もあがっているので銀マットをひいて宴会の体制へ....と思ったら雨が降ってきて一旦撤収。しかし、またやんだので本格的に宴会体制に入る。
 山の駐車場でマットを広げ宴会をやるなどと言う体験は初めてなのであろう。みんな喜んでいる。霧雨のようなガスの中、「蔵粋」を開けてみる。能書き通り、やたらと味が柔らかい。でもすぐに飽きが来る。女王様3号も不満げだ。仕方ないので「宮*」もあける。なんだか妙な香が口の中に広がる。だめだ。夕食の時に呑んだ「鬼*」の能書きに「燗をするとまた違った味わいが」と書いてあったので燗をしてみる。トリハロメタンが抜けてただのぬるま湯になってしまった。

 そうこうしているうちに大雨になってきたので撤収して「じいや号」に移動。昨日と同じ体制だ。しかし、みょうにきつい。そうか、一人多いんだ。
 女王様2号が持ってきた石そっくりのチョコレートを食べたりしながら宴会をしているうちに眠くなり、みんなで横向きの川の字に。ところがさすがに狭くて一人は座席から落ちている。めしつかい2号はいつの間にか僕の車の運転席で寝ている。一番からだの大きい「皿洗い1号」を僕の車の助手席へ追い出し、本格的に寝る体制へ。

 雨はどんどん激しさを増してくる。ほとんど嵐状態。これでは小舎に戻れなくなると言うことで、小やみになったところで一気に撤収して小舎に戻る。わずかな間にびしょぬれだ。

 まだ5時頃だが、すでに山屋さんたちは起きている。またまた朝ご飯までの間一眠り。
 やれやれ、この調子じゃ今晩もだめかな。



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