2001年8月24日〜8月27日
福島県 浄土平
夕べはほとんど寝ていないのでさすがに胃が重い。毎度毎度たっぷりの朝食、今朝は盛大に残してしまった。
ぞーさんたちは1泊のみ。昼頃出発するというので僕たちが仮眠している間になるかもしれない。軽く挨拶して僕たちは再び寝床へ。それにしても山小屋だというのにここの寝具はいつもきっちりと干されていて清潔感がある。特に今回はふかふかだ。さすがに夕べ寝ていないだけにすぐに眠りに落ちる。
夢の中で子供たちのはしゃぐ声を聞いたか聞かないかのうちに目が覚めた。女王様はすでに起きていてぞーさんたちは出発したという。時計を見ると11時。N氏はまだ盛大にいびきをかいている。ふと見るとNさんがいない。女王様に聞くと、急に今日帰ると言い出したそうだ。うーん、このむちゃくちゃな生活に耐えられなかったのか。
せっかく山に来たのだから少し歩ってから帰りたいというのでみんなで吾妻小富士に登る。この山は浄土平の駐車場から見ると150mぐらいの高さ。火口あとの所までは階段が付けられているので誰にでも登ることが出来るが意外に急勾配なのであまり一気に登ると息が切れる。ゆっくり登って10分。
下から見ると火口の手前側が頂上のように見えるが 実際の頂上はほぼ裏側にあたる。そこまで行こうとすると結構足元が悪く、多少の覚悟が必要になる。サンダルやハイヒールで登ってくる観光客も多いがちょっと無茶だ。
結局頂上までは行かず、手前のあたりで写真を撮ったりして下ることにする。
レストハウスでみやげ物を買ったNさんを福島駅まで送りがてら福島で昼食をとる。S氏の車に5人乗り福島市街へ。吾妻小屋の管理人、遠藤さんに紹介してもらった店は駅に近い「高山」というそば屋さん。駐車場がかなりわかりにくいので店の人に聞いてもらってと言われたが、そこは野生のカンで偶然にも駐車場を発見。13時を回っているので僕たちの他には客は一組しかいない。
この店では山都のそばを使っているそうだがびっくりしたのは具の多さ。僕が頼んだのはみぞれそば。店の人に説明を聞くと「冷やしそばに大根おろしがかかっていて...」と、なんだか最後の頃我欲聞き取れなかったがとりあえずそれを注文。出てきたものを見てびっくり。そばの上には巨大な天ぷらがいくつも載っている。朝食のあとはずっと寝ていたのでさすがにきつそうだ。
と、思っていたが、大根おろしのせいか意外にするする入る。山都そばを使っているという麺はやや硬めにゆでられた細麺。これもなかなかおいしい。東北のそばというとつゆが濃いと言う印象がある人も多いかもしれないが、東京の立ち食いそばにくらべるとむしろ薄味だ。結局残さずにたいらげる。
食事のあとはNさんを福島駅まで送り届け、4人で高湯温泉へ。今日はもう14時を回っているので花月ハイランドホテルへ向かう。
高湯温泉はスカイラインの手前だが、そこまでも結構な上り坂だ。途中でまたしても雲行きが怪しくなり花月に着いた頃にはとうとうぽつぽつと降り出してしまった。どうやらNさんは曇り女ではあるが雨女では無かったようだ。
今日は最初から露天のある「石の湯」へ。昨日にくらべるとかなり人がいたが、何とか洗い場をGET。さっと体と頭を洗って露天へ向かう。
するとちょうど時を合わせたかのように空から猛烈な雨。バケツどころか風呂桶をひっくり返したような雨だ。幸いにもここの露天は屋根があるので雨にも関わらずゆったり湯に浸かることが出来る。
のんびりしているうちに何だかのぼせてきた。おまけに昼に食べた天ぷらが今頃になってもたれてきた。これは夕飯はきついかもしれない。
風呂から上がって一休みしていると、ようやく雨が普通の降り方になってきた。今のうちにと言うことで車に向かうがすでに車の周りは水浸し。つま先立ちで車に乗り込む。
スカイラインを登るにつれて雨も小降りに。小舎に着いたときにはほとんど霧雨に変わっていた。
さて、夕飯までまた一眠り。
夕飯で目を覚ましたものの、恐れていたとおりまだ天ぷらが胃にもたれている。ほとんど食事がノドを通らない。何を食べたのかも良く覚えていない。
今日は日曜なので僕たちの他は誰もいないのではないかと思ったが、夕食のテーブルに着いたのは僕たちの他に男性一人と昨日から連泊の女性2人組。夕食後も霧雨がやまないので消灯まで月の写真を見せたりして盛り上がる。
9時近くになって外へ出るとどうやら雨が上がったようだ。雲もだいぶ薄くなっている気がする。
とりあえず浄土平の駐車場まで行こうと言うことで車に乗り込み出発。
ところが現地に着いてみれば何だか厚い雲。星も月もまったく見えない。仕方ないので宴会の準備をしようとしたところに大粒の雨が降り出した。
「ダメだ、これは」
ほとんど回復の見込みがなさそうな空に、ついにあきらめて小舎に戻る。
すでに消灯となり、他の3人は寝てしまったようなのでとりあえず一杯ずつ酒をあおって寝ることにする。
ところが時間が早すぎるせいかさっぱり寝付かれない。仕方ないのでさらに酒をあおる。だいぶ酔っぱらい、やっとの事で眠りについた。