台湾日記・2日目

2001年9月11日〜9月13日



・9月12日(水)
 目が覚めるとまだ6時。もう少し寝られるなと思ったがTVを点けてみると昨日の事件のニュースをやっている。かなり悲惨な状況になっている。僕が海外出張の時にはよく大きな事件が起こるがそれにしても...
 バイキングの朝食を終え、迎えの車を待つ。いつもならタクシーで行くのだが、今回はそのまま南の方へ200Kmぐらい離れた工場へ向かうのでホテルに寄って拾ってもらうことになっているのだ。
 僕の他に2人同行してもらうことになっているのだがやって来たのは一人だけ。もう一人は会社に出ているので一旦会社へ行き、もう一人の車で行くという。それならば僕も会社までタクシーで行ったのに申し訳ないことをした。
 台北は駐車場が少なく、ほとんどの人が路上駐車だ。駐車禁止の場所には縁石に赤い塗料が塗ってあって、そこに停めるとレッカーされてしまうらしい。他の場所は停めても大丈夫なのだろうか?
 会社の周りをぐるぐる回るがまったく停めるスペースがない。早い時間に来ないと停められないらしい。重ね重ね申し訳ない。結局もう一人が停めている場所まで行き、そこで車を入れ替えて出発することになった。

 台北のあたりは山の形や植生が日本に近く、むしろ沖縄よりも違和感を感じないのだが、台北から南下し、台北国際空港を過ぎたあたりから様子が変わってきた。家の庭先にソテツ類やバナナが目立ち始め、よく見ると山肌にも南方系の植物が混じっている。高い木に大きな白い花がたくさん咲いているのも日本では見かけない光景だ。
 地形も少し日本とは雰囲気が変わってきた。川の両側には広い台地状の地形が広がっている。低い山の斜面は墓地になっているようで大きなお墓が並んでいる。日本のお墓と違い、それぞれが小さな家のようになっている。沖縄に少し近いか。
 2時間半ほど走り、現地へ到着。台北は小雨がぱらつき少し涼しいくらいだったがここは良く晴れていて暑い。しかし日本の夏のようなべたべたな蒸し暑さではない。台湾ではこの辺がもっとも住みやすい所だという。
 本来は途中で食事を済ませてから行くつもりだったようだが、道路が順調で早くついてしまったのでとりあえず相手先に顔を出してから食事に向かう。
 食事はそばにある大学が経営している四川料理のレストラン。学生食堂のような所かと思いきや、なかなかきちんとしたところだ。
 台湾の四川料理は辛くなくてさっぱりしている。昨日に続き麻婆豆腐、豚肉の薄切りをゆでニンニクソースをかけたもの、蝦のマヨネーズソースかけ、アサリのスープ、ピザ風卵焼き、空芯菜、プラムジュース。他にシジミのしょうゆ漬けも出たが、3月に来た時に大当たりしているので丁重におことわりする。
 豚肉の薄切りは実にうまい。味付けはいままでに食べたことのないもので何で味付けをしているのか想像もつかない。一見味噌ダレのようだが甘みが無くやや酸味がある。プラムジュースはドンと1リットルの紙パックで出てきた。一杯目はおいしいが2杯目になると飽きてしまう。

 午後のミーティングも終わり、ふたたび台北へ。帰りもそれほどの渋滞に遭わずスムーズだ。
 一旦荷物をホテルに置き、夕食に出る。
 今日は何やらピアノの伴奏で女性歌手が歌う店に行くという。なんだか高そうで不安だ。
 店はなんだか高級そうな雰囲気。でも客が全然いない。びくびくしながらメニューを見ると意外にも大衆料金。メニューは定食ものとバイキングがほとんどで、定食ものは300NT$(1000円強)程度。チキンの照り焼き付きのレタスチャーハンを頼む。そう言えば今回はチャーハンは初めてだ。台湾に限らずチャーハンはどこへ行っても味が違う。けっこうこれが楽しみでもある。チャーハンは可もなく不可もなしと言ったところだが、チキンの照り焼きはなかなかおいしい。あまり台湾料理という感じはしないが。さらにこれにコーヒーか紅茶がつく。
 今までは19時過ぎと20時過ぎの2回ステージがあったらしいのだが、なかなか始まらない。店の人に聞いてみると今日は20時過ぎの1回だけだという。客が少ないせいだろうか。もうチャーハンは食べ終わってしまったのだがビールと紅茶で20時過ぎまで粘る。日本ならあまり粘っていると嫌な顔をされそうだがこちらでは何でもないらしい。
 20時を過ぎるとようやく伴奏の男性と歌手の女性がやってきた。比較的ステージのそばにいた僕を見てすぐに日本人だと気付いたらしく、今日は日本の歌を中心に歌うという(日本語で歌えるのだが日本語はまったく話せないらしく、そんなことを言っているということを通訳してもらった)。何かリクエストはないかと聞かれたが、どうせ僕が好きな歌は歌えないだろうと思い、特にないと答えた。
 思った通り、始まったのは美空ひばり、テレサ・テンなど。まぁ、そう言うのが好きな日本人が多く来るんだろうな。でも、歌も日本語もめちゃくちゃにうまい。本当に日本語が話せないのだろうか。

 40分ばかりのステージを終え、ホテルに戻ると会社から緊急メールが入っていた。
 アメリカのテロ事件の影響で、帰りの便の安全が確保できない場合は帰国を延期せよとのこと。インターネットで色々調べたが、特に台湾では影響なさそうなのでとりあえず帰る前提で明日は空港に向かうことにする。
 今日の報告メールなどを書いているうちに12時を過ぎてしまった。明日の出発は12時なのでゆっくりだがなんだか疲れてしまった。さっさと寝ることにしよう。


最終日へ続く...



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