台湾日記・最終日

2001年5月28日〜5月31日



・5月31日(木)
 今日は最後の朝。チェックアウトがあるので少し早めの朝食。今日はお粥を中心に取って行く。
 とにかく昨日、一昨日と目一杯取りまくって来たのであらかたのメニューは取り尽くしてしまった。今日はその中でおいしかったものを選んで行く。中華のコーナーにはなにやら漬け込んだ薬用酒のようなものが何種類もおいてあり少し気になるが、これから仕事なので呑むのは我慢する。
 昨日まではけっこう空いていたのだが、今日はなぜか満席に近い。きょうはなにかあるのだろうか。

 朝食を終え、部屋に戻って荷造り。と言っても夕べのうちにあらかた詰めてしまったのでパソコンとシェーバーを詰めるだけになっている。忘れ物をチェックして部屋を出る。
 チェックアウトカウンターにはチェックアウト中の人以外に並んでいる人はいない。程なく順番が来てキーを差し出すと、
「チャン先生」
おいおい、パスポート見たろ?
すぐに間違いに気が付いたのか、うろたえたフロントマンは、
「Sorry,Mr.CHO」
だから日本人だってば!!となりでチェックアウトしている日本人はちゃんと日本語で呼ばれていたので明らかに勘違いしている。まぁ、良くあることだが。

 台湾からの帰りは飛行機が夕方なので午前中一杯仕事が出来る。台北から空港までは昼間の渋滞がない時間なら40分ぐらいで着いてしまう。成田とはエライ違いだ。台北を1時過ぎに出ればちょうどチェックイン開始のころに空港に着くので昼食をとってから出発できる。
 前回の出張の時も同様だったのだがあまりにも体調が悪く食事を出来る状態ではなかったので辞退して空港に直行したのだった。

 昼食はあまり遠くには行けないので会社のすぐそばの店に行くことにした。ここも現地の人相手の店だが大通りに面しているせいか、昨日の所よりはやや高級なようだ。
 ブリの炒め物、麻婆茄子、東坡肉のようなものなどすっかり夕食のようなメニュー。かなりお腹が苦しい。
 店の中を見回すと、神棚のような棚に漢字の書いてある2体の飾り物が。書いてある文字はそれぞれ「金玉」、「満堂」。
 うむむむ、どういう意味なんだろう。

 さて、食後に一休みし、一路空港へ。
 高速道路は渋滞もなくちょうどチェックインが始まる頃に空港に到着。ほとんど待ち時間もなくチェックイン終了。前回は具合が悪くてみやげ物を見られなかったので出国手続きの前に見てまわる。この空港は中に入ってしまうとあまり店が多くないのだ。
 しかし、けっこう今回は荷物が多いので職場へのみやげだけであとは見るだけにする。

 出国手続きの列に並んでいると急に係員に呼ばれた。
「げ、何かばれたか?でも何も怪しいものは持ってないしな。」 と、焦っているとVIP用のカウンターに誘導された。混んでいるので一般の人も受け付けるようだ。それほどひどい混雑でも無いのに台湾は融通が利く。まったく成田も見習って欲しいものだ。

 まだまだ時間があるので免税店を見てまわる。やはり外にくらべると品揃えが少ない。しかし、よく見てみると妙なものがある。酒のコーナーには「チョーヤの梅酒」や「養命酒」が。なぜここにこんなものが。それともこれって世界的に有名な酒なのか?

 搭乗ロビーに着くとなんだかいやに人が少ない。搭乗開始までにはもっと増えるだろうと思っていたのだがいっこうに人が増えない。
 ついに搭乗の時間。飛行機に入ってびっくり。僕の席のあるブロックには左側の列にしか人がいない。スチュワーデスに聞くと「あと3人しか載ってこないのでお好きなところにどうぞ。」とのこと。何故か僕の席は3つとも埋まっていたので他の席に移ることにした。

 うとうとしているうちにもうおしぼりが出てきた。さっさと酒を呑んで寝てしまおうと言うことで日本酒は何があるか聞いてみる。去年上海からの帰りには「○鶴」しかなくて、これがひどい代物だったのでとりあえず確認してからでなくては安心して飲めない。そんなこと聞く人はいないと見えてあわてていたが「大関」と「月桂冠」があるという。「月桂冠」は少し甘いので「大関」を頼む。大手ブランドの中では「大関」はけっこうまともなので安心して飲める。しかし何だかいつもの大関より甘い。うーん、飛行機用のものは少し違うのだろうか。
 さっさとおつまみを食べてしまったら間髪を入れずに空き袋を持って行かれる。そして直後にまた同じおつまみが出てきた。うーん、空いているので余っているのだろう。
 そうこうしているうちに食事の時間。「和風なんたら」と「ビーフなんたら」だと言うので「和風なんたら」を頼む。「和風なんたら」のメインはシーフードカレーだという。どこが和風なんだ?
 ところが出てきた料理を見て絶句!シーフードカレーはともかく他のメニューがすごい。かけそばに海苔巻き、そしてコールスローとデザートのゼリー。いったいどんなセンスでこんな組み合わせをしたのだろう。あろうことか飲み物が日本酒なのでカレーとの組み合わせは最悪。食べているうちに気持ちが悪くなってきてしまった。
とても寿司まで食べる気にはならず、さっさと下げてもらう。
「日本酒のおかわりはいかがですかぁ?」
「いらんっ!」

 またまたうとうとしているうちにあっという間に成田へ到着。今回は着陸もスムーズだ。
 乗客が少なかったせいかイミグレもあっという間に終わり、預けた荷物もすぐに出てきた。着陸して30分も経たないうちにもう税関を抜けてしまった。いつもこんなに空いていると楽なのだが。
 京成線は前回の一本前の特急までまだ10分ある。余裕でホームへ。当然のように座れた。
 今回は東武への乗り継ぎもスムーズ。ほとんど待たずに準急が来る。おまけに座れてしまった。
 なんて今回は間がいいのだろう。10時半には家に着いてしまった。

 仕事はともかく今回は睡眠もたっぷりとれ、おいしいものばかり食べたとても良い出張だった。いつもこうだと良いのになぁ。


台湾日記・了



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