2004年の星空
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2004年の主な天文現象をご紹介します。
1月
・1月1日
土星が衝
太陽と地球、月が一直線に並びます。つまり、この時期土星は地球に最も近づいている訳です。もっとも火星にくらべるとかなり地球から遠いため、衝の時期でも極端に地球に近づく訳ではありません。むしろ衝の時期は一晩中土星が沈まずに見られることがメリットと言えるでしょう。土星の輪の傾きは15年周期で変化していますが2002年に最大の開きになってから徐々に輪が細くなって来ています。土星本体を輪が包んだ状態で見えるのは今年が最後で来年からは土星本体が輪からはみ出して見えるようになります。
・1月4日 明け方
しぶんぎ座(りゅう座)流星群
時々1時間に100個ぐらいの出現がある流星群です。
北東の空、北斗七星の柄のそばから放射状に流れます。
一般にしぶんぎ座流星群と呼ばれていますが、現在しぶんぎ座という星座はありません。
現在はりゅう座の一部ですが、りゅう座というのは非常に大きい星座であるため、わかりやすいようにしぶんぎ座流星群と呼ばれています。
しぶんぎ座流星群は8月のペルセウス座流星群、12月のふたご座流星群と並んで3大流星群のひとつに数えられていますが他の二つと違い、この流星群はピークがきわめて鋭いためこの日以外はほとんど見ることが出来ません。残念ながら今年のピークは午後16時頃と予想されており、おまけに月齢12の大きな月があるためあまり多くの流星は期待できないかもしれません。
・1月8日 0:40
○満月
・1月22日 6:05
●新月
2月
・2月6日 17:47
○満月
・2月20日 18:18
●新月
・2月24日 明け方
月と金星が並ぶ
月と金星が約3°の近さまで接近します。双眼鏡の同じ視野に楽に入ります。
・2月26日 10:31
月が火星の南54分の所を通る
昼間ではありますが月が火星の南54分のところを通ります。南大西洋方面ではこの時火星食になります。日本では日没後、まだ双眼鏡の同じ視野に入る火星を見ることができます。
3月
・3月5日 2:44
木星が衝
衝と言うのは太陽、地球、外惑星(地球より外側を回る惑星)の順で一直線に並ぶ位置関係のことを言います。この状態のとき惑星と地球は最も近づくことになります。火星のように地球に近い惑星の場合は衝のときとそうでないときは極端に地球から見える大きさが違うのですが、木星は地球から遠いためそれほど差がつきません。ただ、衝のときは地球から見て太陽の反対側にあるため一晩中見ることが出来ます。
・3月7日 0:34
月と木星が並ぶ
月と木星が約3°の近さまで接近します。双眼鏡の同じ視野に楽に入ります。
・3月7日 8:14
○満月
・3月21日 19:09
●新月
・3月25日 明け方
月と金星が並ぶ
月と金星が約2°の近さまで接近します。双眼鏡の同じ視野に楽に入ります。
・3月26日 8:57
月が火星の北49分の所を通る
昼間ではありますが月が火星の北49分(東京の場合)のところを通ります。北日本では火星が月の後ろに隠れる火星食となります。
4月
・4月3日 明け方
月と木星が並ぶ
月と木星が約3.5°の近さまで接近します。双眼鏡の同じ視野に楽に入ります。
・4月3日 夕方
金星がすばるに大接近
おうし座にあるプレアデス星団(すばる)のすぐそばを金星が通過します。プレアデス星団は枕草子にも「星はすばる」と書かれている明るい散開星団で、街灯りの少ないところであれば肉眼でも6個ほどの星を数えることが出来ます。3日の夕方にはプレアデス星団で最も明るい星であるアルキオーネに0.5°まで接近します。金星があまりにも明るいので肉眼で見るとプレアデス星団はよく見えないかもしれません。双眼鏡を使ってみるとすばらしい迫力だと思います。ちなみに古い人なら覚えているかもしれませんが、かつてスバルにアルシオーネという車がありましたが、それはまさにプレアデス星団にあるアルキオーネの名前を英語読みにしたものです(星の名前はラテン語読みが一般的です)。もちろんスバルという社名もプレアデス星団からとったものです。スバルのエンブレムはプレアデス星団をかたどったものです。谷村新司の「昴」も有名ですね。
・4月5日 20:03
○満月
・4月19日 22:21
●新月
アフリカ南部では部分日蝕となりますが、残念ながら日本では見ることが出来ません。
・4月22日 明け方
こと座流星群が極大
平年は1時間に10個以下のあまり活発ではない流星群ですが、過去に何度か1時間あたり100個以上の出現を見せたことがあります。明るい流星が多いため写真には写りやすいでしょう。今年は月明かりも無く絶好の条件です。
・4月23日 10:00
リニア彗星が近日点通過
5月に肉眼彗星となることが期待されるリニア彗星が太陽に最も接近します。彗星は太陽に近づくと、その熱で蒸発して尾がのびてきます。双眼鏡は必要ですがこれからしばらくは明け方の東の地平線付近に見ることが出来ます。南半球では5月中旬に0等星という明るさで見えることが予想されていますが、残念ながらそのころ日本では地平線の下。しかし5月下旬には低空ながら夕空に2〜3等の明るさで見ることが出来るでしょう。
・4月23日 宵
月と金星が並ぶ
月と金星が約1.5°の近さまで接近します。双眼鏡の同じ視野に楽に入ります。
・4月24日 明け方
月と火星が並ぶ
月が火星の北、約2°のところを通過します。
5月
・5月2日 17:00
金星が最大光度
宵の西空に輝く金星が最大光度となります。
・5月5日 4:52
皆既月食
3年ぶりの皆既月食です。しかし、残念ながら東京よりも北東では皆既が始まる前に月が沈み、おまけに夜があけてしまいます。東京以西でも日本では最後まで見ることは出来ません。欠けはじめは3:48なので、なんとか日本中で見ることは出来ます。西の空が開けているところで見ると良いでしょう。
・5月5日 5:33
○満月
・5月5日 日没後
ニート彗星が夕空に
5月に入るとニート彗星が日没後の南西の空に姿を現します。5日の夜はシリウスの左側10°ほどの所に見えているので見つけやすいでしょう。
・5月6日 2時頃
みずがめ座η流星群が極大
ハレー彗星を起源とする流星群です。しかし、日本ではみずがめ座が地平線から昇ってくるのが2時過ぎであり、おまけにこの時期は日の出が早いためなかなかじっくりと見ることが出来ません。しかも今年は5日が満月。月明かりも邪魔します。しかし、前日の5日明け方は月食のため月明かりが弱くなります。東の空からリニア彗星も昇ってくるため、極大となる6日明け方ではなく5日明け方に見ることをお勧めします。
・5月15日 日没後
ニート彗星がM44に接近
日没後の西の空でニート彗星がM44(プレセペ)のそばを通過します。この頃、ニート彗星は1〜2等の明るさになっていると予想されます。もし予想通りに尾がのびていればM44にかかる尾を見ることが出来るかも知れません。彗星の明るさは淡く広がっているため数値よりも暗く見えます。1〜2等とは言え、尾まで肉眼で楽々見えると言う訳には行かないでしょう。出来れば双眼鏡を持って行くことをお勧めします。
・5月19日 13:52
●新月
・5月20日頃 日没後
リニア彗星とニート彗星の競演
4月に明け方の空に見えていたリニア彗星が太陽の東側にまわり、夕方の西空に姿を現します。この頃すでにニート彗星は日没時の高度を上げていますが、リニア彗星は当分の間、かなりの低空です。西の空がよく開けた場所でないと見るのは難しそうです。双眼鏡も準備して行きましょう。
・5月21日 21:15
月と金星が接近
月と金星が約20分の近さまで接近します。望遠鏡の視野に楽に入ります。ヨーロッパでは金星食となります。金星が沈むのが22時ごろなので、なるべく西の空の開けたところで見ると良いでしょう。
・5月22日 夕方
月と火星、土星が並ぶ
月と火星、土星が並びます。しかし、月と土星の間隔は6.5°程度なので、広めの視野の双眼鏡でやっと同時に入ると言ったところでしょう。実際に最も近づくのは日付が変わった頃ですが、残念ながらその時にはすでに月は地平線の下です。
・5月25日 14:54
土星と火星が接近
土星と火星が約1.5°まで近づきます。最接近は昼間ですが、24日夜、25日夜、いずれも十分な近さです。
6月
・6月3日 13:20
○満月
・6月8日 14:11
金星の日面通過
金星が太陽の前を通過します。日本では130年ぶりです。残念ながら日本では太陽の前を通過中に日没になります。東京では太陽に金星がかかり始めるのが14:11、最も太陽の中心近くを通過するのが17:14です。日没は18:53なので最後まで見られないとはいえ、十分堪能できるでしょう。当然ながら太陽を直接見ることは危険ですので絶対やめましょう。望遠鏡で見るには太陽投影版や特殊なフィルターが必要ですので太陽観測の経験のある人に見せてもらうのが安全です。今年は梅雨入りが早そうなのが気になります。次回は2012年の6月6日ですが、そのあとはまた105年後です。
・6月18日 5:27
●新月
・6月20日 夕方
月と火星が接近
月と火星が約4度に接近します。双眼鏡の同じ視野に楽に入ります。
・6月24日 夕方
月と木星が接近
月と木星が約3.5度に接近します。双眼鏡の同じ視野に楽に入ります。
7月
・7月2日 20:09
○満月
・7月15日 9:18
金星が最大光度
金星は地球より内側を回っているため一番近づいた時は地球に影の面を向けることになります。そのため、最も明るくなるのは地球から見てもう少し太陽から離れた位置に来た時になります。今回はすぐそばにおうし座の1等星、オレンジ色のアルデバランも並びにぎやかです。
・7月17日 20:24
●新月
・7月21日 22:20
月と木星が接近
月と木星が約3度に接近します。双眼鏡の同じ視野に楽に入ります。
8月
・8月1日 3:05
○満月
・8月12日 14:00頃
ペルセウス座流星群極大
ペルセウス座流星群は毎年安定した出現のある流星群で、条件の良いところでは1時間に50個もの流星を見ることが出来ます。今年は夜半過ぎに月が昇ってきますが下弦を過ぎて小さくなって来ているのでそれほど邪魔にはならないでしょう。この流星群はピークがそれほど鋭くなく、極大を破産で1週間ほどはかなりの流星を見ることが出来ます。今年は12日の夜よりも14日の土曜日の方がいろいろな意味で都合が良いかもしれません。この日であれば月の出は明け方近くになりますのでほぼ一晩中楽しむことが出来ます。流星を見るにはあまりきょろきょろせず、ぼんやりと空を見ているのがコツです。自分だけ見られなかったからと言って焦らないようにしましょう。
・8月16日 10:24
●新月
9月
・9月1日 明け方
金星と土星がが接近
金星が土星の南、約2度の所を通ります。双眼鏡はもちろん低倍率の望遠鏡でも同じ視野に入ります。
・9月10日 明け方
水星とレグルスが大接近
水星としし座のα星レグルスが超大接近。0.5度の近さです。ただし、夜明け直前なので朝焼けの中で見つけるのは難しいかもしれません。望遠鏡か双眼鏡が必要でしょう。
・9月14日 23:29
●新月
・9月28日 22:09
○満月
中秋の名月です。
10月
・10月4日 明け方
金星とレグルス(しし座α星)が大接近
先月の水星に続きこんどは金星がしし座のα星レグルスに0.3度まで大接近。金星は非常に明るいのでちょっと見ただけでは一つの星に見えます。望遠鏡ですら100倍程度なら同じ視野に入るほどです。
・10月8日 明け方
りゅう座γ流星群極大
年配の方はご存知の別名ジャコビニ流星群です。かつて日本中を騒がせたあげく不発に終わった流星群ですが、その後、あまり騒がれていなかった年に大規模な出現がありました。母彗星のジャコビニ・ジンナー彗星が地球に近づく13年おきに大出現が見られる可能性が高いのですが、次回は2011年のため今年はあまり期待できません。しかし流星群は突発的な出現があるので目ははなせません。ほぼ一晩中見られますが、ピークは8日の昼間の予想です。
・10月11日 明け方
金星と月がが接近
金星と月が3.5度に接近します。双眼鏡の同じ視野に入ります。
・10月13日 明け方
木星と月がが接近
金星と月が1.5度に接近します。双眼鏡の同じ視野に入りますが高度が低いのでちょっと見にくいかもしれません。
・10月14日 10:45
●新月、部分日食
2年ぶりの日食です。九州南端より北側の日本中で見られます。東京では10時45分にかけはじめ、12時36分に元に戻ります。次回は2007年なのでまたしばらくお預けです。太陽は直接見ると目を痛めるので注意しましょう。大きな厚紙に小さな丸穴をあけてその影の中に出来る太陽の像を見るのがお手軽です。
・10月21日 明け方
オリオン座流星群極大
あのハレー彗星を母彗星とする流星群ですが、流星の数は少なくピーク時でも1時間あたり10個程度です。しかし比較的明るい流星が多いのでそれなりに楽しめます。
・10月28日 12:07
○満月
11月
・11月3日
おうし座流星群(南群)極大
1時間に数個とあまり活発な流星群ではありませんが、明るい火球が多いので見栄えのする流星群です。活動期間が長いので特にこの日でなくても大丈夫。
・11月5日 5:42
金星と木星が超大接近
金星と木星が36秒まで大接近。低倍率なら望遠鏡の同じ視野に納まってしまいます。夜明け前の東南東の空に明るく輝いているのですぐにわかります。
・11月10日 明け方
月と木星、金星が並ぶ
月を挟んで木星と金星が双眼鏡の同じ視野に入るほどに近づきます。日本では見られませんが、9日にはアメリカ北東部で木星食が、10日にはオーストラリアで金星食となります。
・11月11日 明け方
月と火星、スピカが並ぶ
月を挟んで火星とおとめ座のスピカが双眼鏡の同じ視野に入るくらいに近づきます。夜明け直前の低空なので火星はやや見にくいかもしれません。
・11月12日
おうし座流星群(北群)極大
3日の南群と同じエンケ彗星を母彗星とする流星群です。こちらのほうが月明かりも無く好条件です。
・11月12日 13:27
●新月
・11月17日 17:00
しし流星群極大
2001年に大出現したしし座流星群ですが、今年は期待薄。しかし、月明かりの無い好条件なので機会があったら夜半過ぎに東の空を見上げてみてください。
・11月27日 5:07
○満月
12月
・12月6日 明け方
金星と火星が大接近
金星と火星が1度強まで近づきます。低倍率の望遠鏡なら視野内に同時に入れることが出来ます。金星、火星が地平線から顔を出すのは4:20過ぎ、日の出は6:35(東京の場合)なので5:30頃が見やすいでしょう。
・12月12日 10:29
●新月
・12月14日
ふたご座流星群極大
毎年安定して出現する流星群の中で、1月のしぶんぎ座流星群、8月のペルセウス座流星群と並んで3大流星群に数えられています。今年は新月直後で月明かりも無く絶好の条件です。8時頃から一晩中見ることが出来ますが輻射点が高く昇る夜半過ぎが見やすいでしょう。1時間に20〜30ぐらいの流星が流れます。輻射点のそばには土星がありますので合間に望遠鏡で観望するのも良いでしょう。極大時刻は9:00頃と予想されているので13日の夜から14日の朝にかけて、14日の夜から15日の朝にかけて、いずれも好条件です。
・12月21日
冬至
一年で最も昼の時間が短くなります。
・12月22日
こぐま座β流星群極大
一晩中見られる流星群ですが、今年は月があるので月が沈む翌2時半過ぎが見やすくなります。あまり流星数は多くありませんが、明るくゆっくりした流星が多いのが特徴です。
・12月27日 0:06
○満月
・12月31日 明け方
金星と水星が大接近
金星と水星が約1度まで近づきます。低倍率の望遠鏡なら視野内に同時に入れることが出来ます。しかし金星、水星が地平線から顔を出すのは5:13、日の出は6:49(東京の場合)なのでもう明るくなりはじめている頃です。水星は明るいのですが、太陽からあまり離れないため普段はなかなか見ることの出来ない星です。金星は昼間でも見られるくらい明るいので、東の低い空に輝く金星を目安にすぐ左上を見れば見つけやすいでしょう。先に双眼鏡で位置を確認しておくのも良い方法です。
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