2005年の星空

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2005年の主な天文現象をご紹介します。


1月
 ・1月3日 21時
しぶんぎ座(りゅう座)流星群極大
時々1時間に100個ぐらいの出現がある流星群です。
北東の空、北斗七星の柄のそばから放射状に流れます。
一般にしぶんぎ座流星群と呼ばれていますが、現在しぶんぎ座という星座はありません。
現在はりゅう座の一部ですが、りゅう座というのは非常に大きい星座であるため、わかりやすいようにしぶんぎ座流星群と呼ばれています。
しぶんぎ座流星群は8月のペルセウス座流星群、12月のふたご座流星群と並んで3大流星群のひとつに数えられていますが他の二つと違い、この流星群はピークがきわめて鋭いためこの日以外はほとんど見ることが出来ません。極大は21時ですが、この時はまだ輻射点は地平線の下です。今年は輻射点昇ってくる直後に月が夜半ごろに昇って来るのであまり条件は良くありません。23時過ぎから明け方にかけて、月明かりをうまく隠すようにして見ると良いでしょう。
 ・1月8日 明け方
月と火星、アンタレスが並ぶ
夜明け直前の東天で月と火星、アンタレスが並びます。さそり座の主星アンタレスは「火星に挑むもの」と言う意味で、明るさと赤さの点で火星に対抗できる唯一の星です。夜明け直前の6時頃が見頃です。
 ・1月9日 明け方
月と水星、金星が並ぶ
夜明け直前の東天で月と水星、金星が並びます。水星はなかなか見ることが出来ませんが、金星がたよりになります。金星の上方やや右、約1度のところに見えます。月と水星、金星は双眼鏡の視野にかろうじて同時に入ります。水星と金星は低倍率の望遠鏡でも同じ視野に入れることが出来ます。
 ・1月14日 21:03
●新月
 ・1月14日
土星が衝
太陽と地球、土星が一直線に並びます。つまり、この時期土星は地球に最も近づいている訳です。もっとも火星にくらべるとかなり地球から遠いため、衝の時期でも極端に地球に近づく訳ではありません。むしろ衝の時期は一晩中土星が沈まずに見られることがメリットと言えるでしょう。特に今年は南中高度が高く、ほとんど天頂近くまで昇ります。土星の輪の傾きは15年周期で変化していますが2002年に最大の開きになってから徐々に輪が細くなって来ています。
 ・1月25日 19:32
○満月


2月
 ・2月9日 7:28
●新月
 ・2月24日 13:54
○満月
 ・2月27日 明け方
土星とエスキモー星雲が並ぶ
土星がエスキモー星雲(NGC2392)に約1度まで接近します。エスキモー星雲は毛皮のフードをかぶった人の顔に似ていることからそう呼ばれている惑星状星雲です。但し、このように見えるには30cm以上の望遠鏡が必要です。
 ・2月27日 深夜
月と木星が並ぶ
月と木星が1.5度まで接近します。双眼鏡の視野に楽に入る近さです。オーストラリア南部では月が木星を隠す木星食となります。


3月
 ・3月6日 深夜
月と火星が並ぶ
月と火星が4.5度まで接近します。双眼鏡の視野に同時に入ります。火星は一昨年の超大接近以来地球から遠ざかっていましたが徐々にまた近づきはじめています。望遠鏡で模様が楽に見えるようになるのはまだまだだいぶ先になります。新月直前なので明け方の東の空に見ることが出来ます。
 ・3月10日 18:10
●新月
 ・3月15日 20:00
月とすばるが並ぶ
月とおうし座のすばる(プレアデス星団)が3度まで接近します。双眼鏡で同じ視野に入れることが出来ます。すばるは肉眼でも十分に見ることが出来る明るい星団ですが、月が明るいので肉眼で同時に見るのはきびしいかもしれません。
 ・3月26日 5:59
○満月
 ・3月26日 21時
月と木星が並ぶ
月と木星が1度まで接近します。双眼鏡の視野に楽に入る近さです。低倍率なら小型の望遠鏡でも同視野に入れることが出来るでしょう。オーストラリア南部では月が木星を隠す木星食となります。
 ・3月31日 0:29
アンタレスの星食
月がさそり座に主星アンタレスを隠します。満月を過ぎた月の明るい側から隠れ、暗い側に出現します。月の出まもなくなので高度も低いため肉眼では見にくいかもしれません。南東の開けているところで見ましょう。


4月
 ・4月4日 明け方
月と火星が並ぶ
月と火星が4度まで接近します。双眼鏡の視野に同時に入ります。火星は一昨年の超大接近以来地球から遠ざかっていましたが徐々にまた近づきはじめています。望遠鏡で模様が楽に見えるようになるのはまだまだだいぶ先になります。新月直前なので明け方の東の空に見ることが出来ます。
 ・4月4日 14:55
木星が衝
太陽、地球、月が一直線に並び、地球と木星が最接近します。木星は火星等と違い、元々地球から遠いので衝の時期でもそれほど極端に地球に近づく訳ではありませんが、太陽の反対側にあるため一晩中見ることが出来ます。木星の縞と4つの明るい月は小さい望遠鏡でも見ることが出来ます。
 ・4月9日 5:32
●新月
 ・4月12日 20:00
月とすばるが並ぶ
月とおうし座のすばる(プレアデス星団)が6度まで接近します。双眼鏡で同じ視野に入れることが出来ます。すばるは肉眼でも十分に見ることが出来る明るい星団ですが、月が明るいので肉眼で同時に見るのはきびしいかもしれません。
 ・4月24日 18:55
○満月
 ・4月23日 2:24
月と木星が並ぶ
月と木星が1°22まで接近します。双眼鏡の視野に楽に入る近さです。低倍率なら小型の望遠鏡でも同視野に入れることが出来るでしょう。


5月
 ・5月3日 明け方
月と火星が並ぶ
月と火星が3度まで接近します。双眼鏡の視野に同時に入ります。火星は一昨年の超大接近以来地球から遠ざかっていましたが徐々にまた近づきはじめ、最遠点から約半分の距離になりました。望遠鏡で模様が楽に見えるようになるのはまだまだだいぶ先になります。明け方の東の空に見ることが出来ます。
 ・5月6日 明け方
みずがめ座η流星群極大
ハレー彗星を母彗星とする流星群です。日本では輻射点が昇ってからまもなく薄明が始まってしまうため、あまりじっくりと見ることが出来ませんが、南半球では出現数も多く有名な流星群です。輻射点が昇るのは2時頃です。
 ・5月8日 17:45
●新月
 ・5月24日 5:18
○満月


6月
 ・6月7日 6:55
●新月
 ・6月16日 夕方
月と木星が並ぶ
月と木星が2.5度まで接近します。双眼鏡の視野に同時に入ります。木星のシーズンもそろそろ終わりです。
 ・6月22日 13:14
○満月
 ・6月27日 夕方
金星と水星が大接近
金星と水星が0.1度まで接近します。望遠鏡の視野に楽々同時に入ります。おまけに双眼鏡で見ればさらに土星も同じ視野に。水星はなかなか見る機会が少ないのでチャンスです。西北西の空かなり低く見えるので空の開けたところで見る必要があります。


7月
 ・7月4日 夕方
金星とプレセペが並ぶ
かに座の散開星団プレセペ(M44)と金星が並びます。高度が低いので双眼鏡を使わないとプレセぺを見るのは難しいかもしれません。プレセぺはぼうっとしたひとだまに見えるということで、古来中国では、かに座を「鬼宿」と呼ばれていました。
 ・7月6日 21:02
●新月
 ・7月13日 夕方
月と木星が並ぶ
月と木星が4度まで接近します。双眼鏡の視野に同時に入ります。
 ・7月19日 夕方
ジャコビニ・チンナー彗星とアルデバランが接近
かつて流星雨を降らせたことのある10月のりゅう座γ流星群の母彗星であるジャコビニ・チンナー彗星と、おうし座の主星アルデバランが1度弱まで接近します。ジャコビニ・チンナー彗星は10等と暗いため、見るには望遠鏡が必要です。
 ・7月21日 20:00
○満月
 ・7月29日 16:00
みずがめ座δ流星群(南群)が極大
この流星群自体はそれほど出現数は多くないですが、8月12〜13日にピークとなるペルセウス座流星群もこの時期活動を始め、他にもいくつかの流星群が活動しているため、意外ににぎやかです。夜半過ぎに月が昇ってくるのであまり良い条件とは言えません。


8月
 ・8月5日 12:05
●新月
 ・8月8日 夕方
月と金星が並ぶ
月と金星が2度まで接近します。双眼鏡の視野に楽々同時に入ります。
アラスカでは金星が月に隠される金星食となります。
 ・8月10日 夕方
月と木星が並ぶ
月と金星が1.2度まで接近します。双眼鏡の視野に楽々同時に入ります。
南極では木星が月に隠される木星食となります。
 ・8月12日 20:00
ペルセウス座流星群極大
夏の風物詩、ペルセウス座流星群が極大となります。
今年は月齢7でほぼ半月、輻射点が高く昇ってくる夜半過ぎには月は沈んでしまいますので絶好の条件です。
 ・8月14日 23時14分
月がさそり座のアンタレスと大接近
月とさそり座の主星アンタレスが23分まで接近します。
低倍率の望遠鏡なら同じ視野の中に見えますが、最接近の直後に沈んでしまうため、よほど西の空が開けたところでないと見るのは難しいかもしれません。
 ・8月20日 2:53
○満月


9月
 ・9月1日 夕方
金星と木星が接近
金星と木星が1度まで接近します。低倍率の望遠鏡なら同一視野に入ります。
 ・9月4日 3:45
●新月
 ・9月7日 夕方
月と金星、木星、スピカが接近
月と金星、木星、おとめ座のスピカが双眼鏡の同じ視野に入るくらいに接近します。特に月と金星は1.4度と低倍率の望遠鏡なら同じ視野に入れることが出来ます。インド洋方面では金星食になります。
 ・9月14日 明け方
土星がプレセぺ星団に接近
土星とかに座の散開星団プレセぺ(M44)が最接近します。30年に1度のチャンスです。8月下旬からほぼ1ヶ月間並んだ姿を楽しむことが出来ます。
 ・9月18日 11:01
○満月
中秋の名月(十五夜)です。中国ではこの日に月餅を贈り合う習慣があります。
 ・9月22日 深夜
月がすばるに接近
土星とおうし座の散開星団すばる(プレアデス星団)に大接近します。そばには大接近を控えた火星も見えています。


10月
 ・10月3日 19:28
●新月
アフリカ付近では金環食になります。
 ・10月7日 夕方
月と金星が接近
月と金星が3度まで接近します。双眼鏡の同じ視野に入ります。
 ・10月7日 夕方
月と金星が接近
月と金星が3度まで接近します。双眼鏡の同じ視野に入ります。
 ・10月8日 夕方
ジャコビニ流星群
1972年、大流星雨となるのではないかと大騒ぎになったあげく大スカに終わったいわく付きの流星群です。1933年と1946年には1時間に数千個の大出現をしましたがそれ以降1985年に予想外の出現があったほかは大出現はありません。今年は母彗星が7月に太陽に近づいた直後なのでそこそこの活動は見られるかもしれません。ジャコビニ流星群という名前は母彗星のジャコビニ・チンナー彗星に由来するもので、正式にはりゅう座γ流星群と言います。りゅう座流星群は1月にもありまぎらわしいのでジャコビニ流星群と呼ばれています。1972年の騒ぎを知らない人でもアストロ球団(今テレビでやってますね)のジャコビニ流星打法は聞いたことがあるかも。アストロ球団はちょうど1972年の騒ぎの前に書かれたものなのです。
 ・10月17日 21:03
部分月食
月の右下がわずかに地球の陰に入ります。20:34に欠け始め、21:32に終わります。欠けるのはほんのわずかですが、次の月食は1年後なので時間があれば見てみましょう。
 ・10月17日 21:14
○満月
 ・10月19日 20:00
月が火星とすばるに接近
月と火星、おうし座の散開星団すばる(プレアデス星団)に大接近します。月と火星は4.3度と双眼鏡の同じ視野に入ります。
 ・10月21日 10:00
オリオン座流星群極大
ハレー彗星を母彗星にもつ流星群です。1時間に10個程度とそれほど出現数は多くありませんが、明るく早い流星が多く、見応えがあるのが特徴です。今年は満月に近い月が邪魔をしていますが明るい流星が多いのでそこそこには見られるかもしれません。
 ・10月26日 1:45
月が土星に接近
月と土星が4.5度まで接近します。双眼鏡の同じ視野に入ります。
 ・10月30日 12:25
火星が月に最接近
火星が地球に2年ぶりに接近します。一昨年のような大接近ではありませんが火星をそこそこ大きく見られるのはこの後しばらくお預けです。火星は小さいのではっきりと模様を見るためにはそこそこ大きい望遠鏡が必要です。特に、望遠鏡をのぞきなれていない人が小さい望遠鏡で見ると、ぼんやりと暗い影が見えるだけです。広告に惑わされて安っぽい望遠鏡を買うとがっかりしますので注意しましょう。


11月
 ・11月2日 10:25
●新月
 ・11月4日 明け方
月と水星が接近
月と水星が1.3度まで接近します。双眼鏡の同じ視野に入ります。
 ・11月16日 9:58
○満月
 ・11月16日 20:49
月がすばるに接近
月と火星、おうし座の散開星団すばる(プレアデス星団)に大接近します。ぎりぎりかすめて行くような感じです。双眼鏡の同じ視野に入ります。
 ・11月17日 23:00
しし座流星群極大
2001年に大出現したしし座流星群も今年はあまり期待できません。おまけに満月をすぎたばかりの月が邪魔をします。しかしながら、この流星群はとても明るい火球が頻繁に出現するのが特徴です。赤から緑へと色を変えながら流れる様はとても印象的なものです。
 ・11月22日 11:30
月が土星に接近
月と土星が4.5度まで接近します。双眼鏡の同じ視野に入ります。







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