星日記

2005年7月30日〜7月31日

福島県 浄土平


・7月31日(日)
 朝食は山屋さんたちにあわせ6時。比較的天気もよい。朝食を済ませ、とりあえずもう一眠り。8時には鎌沼に行きたいという女性陣を連れて出発。男性陣はまったく起きる気が無いようで戻ってくるまで放置。
 鎌沼ルートのスタート地点までは小舍のすぐ裏にある桶沼の周りを巻いて行くのが近いのだがせっかくだからということで桶沼にも登る。桶沼までは5分強の楽な道だが頭上を木々が生い茂り腰を屈め気味にしないと歩けない。桶沼は浄土平を有名にしている吾妻小富士をそっくり小さくした形の山の噴火口に水がたまった沼。大きさの割に深いので水が紺色に見える。紅葉の時は水の色との対比がとてもきれいだ。この時期は紅葉ほどではないが水面に映る木々の緑はそれなりにきれいだ。

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 桶沼を降り、浄土平の湿原を蓬莱山に向けて木道を歩く。延々とガレ場が続く一切経山への分岐を過ぎ、鎌沼を巻く右ルートと左ルートの分岐へ。右側は砂利の多い滑りやすい道。下りが滑りやすいのはなれないと厳しいので右側から登る。
 登り始めは晴れていたのだがだんだん雲行きが悪くなって来た。ちょっと運動不足で息が切れるが何とか登りきり、鎌沼へ続く湿原に出る。いつもならたくさんの人とすれ違うのだが今日はあまり人気が無い。鎌沼はいつもと同じ、どこまでも透き通っている。岸で写真を撮りながらちょっとだけ一休み。

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 鎌沼の周りはきれいに木道が整備されている。浄土平へ来始めた頃はだいぶ痛んでいたのだが、10年ほど前に大改修が行われ、とても歩きやすい木道に再生した。この季節はめぼしい花も紅葉もなくちょっと狭間な感じ。元気があれば9月末か10月頭にまた来ようと思う。そのころには鎌沼の周りに広がる姥が原も草紅葉となり、蓬莱山や東吾妻の紅葉を鎌沼が映すことになる。
 木道が鎌沼の岸から離れ始めると遠くの方に鴨の家族が泳いでいるのに気がついた。鎌沼にはほとんど魚の影は見えない(いないのか?)のに何を食べて暮らしているのだろう。やがてすぐそばの岸まで近づいて来た。
 危なかった天気も何とか持ちこたている。東吾妻登山への分岐を超え、下りにさしかかる。下りはじめのところはこのルート唯一の難所。岩がごろごろ転がっている所を乗り越えて下り道に入る。回り道は無い。
 登りがどちらかというと小石の多いガレ場なのに比べ、下りは湿っぽい土だ。かなり広い間隔で階段状になっており、自然と大股になる。段差も結構大きく年配の人には少しきついかもしれない。気をつけて降りないと、ちょっと膝にくる。頭上には所々ダケカンバの木々が生い茂り、ちょっとした林間コースになっている。
 坂を降りきり再び浄土平の湿原に戻ると人の姿が増えている。もう11時近い。山とはいえ、僕たちが気軽に登るくらいだから登り始めるのがゆっくりな人が多いみたいだ。そういえば、今までこんな早い時間に鎌沼を歩いたことはあまり無かった気がする。2時間ぐらいで戻ると言ってあったので急いで小舍に戻る。
 小舍に戻るとさすがにみな起きていた。荷造りをしたり、車を片付けたりしているうちにもうお昼。雅子夫人の入れてくれたコーヒーをいただき小舍を後にする。
 いつもの通り、昼食を浄土平のレストハウスで食べ、お土産を物色する。大人気だった「よもぎ麺」が去年は姿を消していたのだが、バラ売りではあるものの今年は復活していた。代わりに「吾妻のわたすげ」が無くなっている。うーん、あれは職場へのお土産にちょうど良かったのに。
 他のメンバーとはここでお別れ。僕はこれから当ての無い一人旅に出る。
 さて、どこへ行こうか。

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温泉日記へ続く(たぶん)


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