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友へ

作詞・作曲:長 倫生
1978.6.3




おまえとはじめて酒を呑んだ夜
言いしれぬ淋しさに涙がこぼれた
お互いに口もきかぬ日もあった
けれどいつしかそれも懐かしさに変わった

 あの高校時代も今では
 戻れぬ時の片道切符
 憎しみが懐かしさに変わるとき
 人は皆やさしくなれると知った



そう言えばずいぶんおまえとあの娘の
仲を引き裂くようなこともした
おまえは何も言わずに許してくれた
俺の気持ちを知ってたのだろうか

 あのころ俺は恋に破れて
 人を誰も信じられなかった
 悲しさに負けた俺の弱さを
 かばってくれたのは思えばおまえだった気がする



もうすぐあれから三月が過ぎて
ふるさとが懐かしくなってくる頃
おまえは遠いあの空の下で
どうして淋しさに耐えているのだろうか

 一人ではいられぬ俺と違って
 おまえは強い奴だったから
 俺がとうとうつかめなかった幸せ
 せめておまえは見つけておくれ

 せめておまえは見つけておくれ

No.252
MIDI


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作品集・第5期
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